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カテゴリー : お顔の効果

【美肌になりたい全ての方へ】美容鍼灸院でダーマローラー施術を受ける前に知っておきたいこと（メリット・デメリット・美容効果・効果発現期間・注意点と副作用）

皆さん、一度はダーマローラーという名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

本コラムでは、ダーマローラーの施術を鍼灸院や美容鍼サロンで受ける前に知っておいていただきたいことを解説していきます。

ダーマローラーの基本情報

本物のダーマローラーが、2023年に日本に初登場！

ダーマローラーは、ドイツのDermaroller GmbH社が開発したマイクロニードリング製品の一種です。マイクロニードリングとは、ローラーやペン状の機器を使って極小の孔を皮膚に開け、肌細胞の修復機能を利用して皮膚の再生を促し、新しい皮膚に生まれ変わらせるという美容法です。

意外かもしれませんが、正規のダーマローラーは日本には2023年に初めて輸入され、医療機器（鍼の一種類）として厚生労働省に認可されました。それ以前にも国内でダーマローラーと称した製品はたくさん存在していましたが、どれも模倣品であり品質が低いことから、正規ダーマローラー製品と同等の効果や安全性は発揮できませんでした。

日本に正規輸入されたダーマローラーは、2024年1月現在では「ダーマローラーHC902」という製品のみとなります。162本の鍼長0.2mm～0.3mmで極細（最大0.08ｍｍの太さ）の医療グレードステンレス製マイクロニードリングが、皮膚に90度の角度で当たることで、肌を余計に傷づけることなく美容効果を発揮するよう高度な技術で製造されています。

ダーマローラーを扱うことのできる資格

日本国内で正規品のダーマローラーHC902を施術として扱うことができるのは、医師または鍼灸師（はり師）の国家資格を持つ者だけに限られています。クリニックや鍼灸院ではダーマローラーを施術提供できるということですね。ただし、美容クリニックや皮膚科クリニックではダーマローラーよりもダーマペンのほうが美容メニューとして多く提供されているようです。正規ダーマローラーの日本進出が遅れたことが一因かもしれません。

※2024年1月現在、ダーマペンは鍼灸院では取り扱いできません。

また、もしエステサロンなど、鍼灸院やクリニック以外の施設でダーマローラー施術が提供されている場合、ダーマローラー正規品ではない可能性が高いので、注意しましょう。

鍼灸院でダーマローラー施術を受けるメリット・デメリット

ダーマローラーHC902は、セルフケア用として購入して使うことが可能です。

自宅でも比較的リスク少なく簡単に使うことができますが、適切な洗浄や保管管理、定期的なケア、副作用発現時の自己対応が必要なため、日々ご自身で適切に管理することが得意な方、何か起きても自己責任で解決できる方に向いています。

一方、セルフケアではなく、鍼灸院や美容鍼サロンで鍼灸師にダーマローラー施術をしてもらうメリットとしては、3つ挙げられます。

１. 美容のプロに肌の状態を診てもらえる

鍼灸師の国家資格を持つ医療従事者に肌の状態を見てもらい、その方の肌の状態に合った適切な刺激で施術を行ってもらうこと

ができます。また、ダーマローラーは使用後に肌に一時的な赤みなどが出ることがあるので、すぐに相談できるのは安心ですね。

その意味でも、できれば美容を専門にしている鍼灸院で施術を受けることをお勧めします。皮膚科との提携があるかどうか、高度な美容知識をしっかり持っているかどうかなど、来院前にホームページなどで確認しておきましょう。

２. 他の美容や健康の悩みも一緒に解決することができる

美容を専門にする鍼灸院では、美容鍼を提供しています。

美容鍼は主に顔のたるみの改善、リフトアップ、ほうれい線やシワの改善などを得意としていますし、鍼灸師は首肩こり・

腰痛・頭痛など身体の不調を治療することも大得意です。

また、治療院によっては、ダーマローラーとヒト幹細胞培養液を組み合わせた美肌に特化した施術メニューなども提供されて

います。美肌になりながら、お顔をリフトアップしたり、肩こりや身体の不調も解消できるなんて、とっても魅力的だと思いませんか？

３. ダーマローラーの使用期限が長くなる

ダーマローラーの使用期限は、セルフケアで使う場合は3カ月と販売元のルールで決められています。長くても3カ月が経ったら、新しい製品を購入して取り換える必要があるのです。

一方で、鍼灸院など医療機関で適切に管理された製品は最大6カ月まで使用することができます。1本15,400円（定価・税込）するものですから、少しでも長く使えるほうが嬉しいですよね！

一方、鍼灸院でダーマローラー施術を受けるデメリットとしては、コスト面が挙げられます。

ダーマローラー本体代に加えて、施術費用が発生しますから、その分のプラスの価値を感じられるかどうかで受診を検討されると良いでしょう。コスト面以外には、鍼灸院でダーマローラーの施術を受けるデメリットはありませんが、皮膚科医と違って「鍼灸師＝皮膚の専門家」ではないので、美容医療や皮膚のことを勉強していない鍼灸院で施術を受けることはお勧めできません。

ダーマローラー施術で得られる美容効果

ダーマローラー施術で期待できるのは、なんといってもその「美肌効果」です！

美肌を実現する機序として分かっているのが、以下の3つの作用です。

（参考：ダーマローラージャパン公式ホームページ）

１．コラーゲン・エラスチンの生成促進

ダーマローラーは正確に並べられた162本の微細な医療ステンレス針で皮膚に無数の孔を開け、角質層と表皮性バリア機能を保持する一方で、傷跡を残さずに創傷治癒の作用により皮膚の再生を促すことが可能です。

ダーマローラーの施術を定期的に受けることで、真皮層の線維芽細胞が刺激され、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸が大量に生成され、皮膚の引き締め効果が高まります。このことが、肌弾力の向上、肌のみずみずしさ、ハリツヤを実現してくれるのです。

Plastic and Reconstructive Surgery, 2008,Vol.121(4), pp.1421-1429

２．肌のターンオーバー促進

ダーマローラーは、その適切な鍼の長さ（0.2mm～0.3mm）で表皮と真皮の間にある基底層を刺激することで、肌細胞の分裂が活性化され、肌のターンオーバーを促進します。

ターンオーバーが改善されることで、肌のキメが整ったり、毛穴・小じわ・薄めのシミ・くすみの改善が期待でき、肌全体のトーンアップにもつながります。

Journal of the American College of Clinical Wound Specialists, March 2012, Vol.4(1), pp.2-6

３．肌の毛細血管の血流改善・血管新生

ダーマローラーの鍼刺激による微細な創傷治癒の過程で、肌にある毛細血管の拡張や、毛細血管の新生が起こります。これらは肌全体のの血流改善を促すので、肌色の改善、肌トラブルの改善、ニキビ跡の改善、毛髪の再生などの美容効果につながります。

Journal of Cutaneous and Aesthetic Surgery, 2009, Vol.2(1), p.26-30

ダーマローラーはこれら主に3つの作用が相乗効果として発現し、抜群の「美肌」を実現してくれるのです。

こちらにご紹介する写真は、ダーマローラージャパンより提供いただいたものですが、ダーマローラーHC902を週2回、2カ月間使用した方のビフォーアフターです。

あくまでも一例ではありますが、肌のトーンがアップし、そばかすも改善している様子が分かりますね。

効果実感までの期間は？どのくらいのペースで通えばよい？

ダーマローラー施術による美肌効果の実感には、もちろん個人差があります。

どのくらいの頻度で施術を受けるかにもよりますが、1週間に1回継続した施術を受けることで、おおよそ3カ月後には多くの方がなんらかの肌質改善を実感されるようです。

肌のターンオーバー期間を考えても、早い方は1か月くらいで明らかな皮膚の変化を感じることがありますが、やはり肌質の変化に3カ月はかかると考えておいたほうが良いでしょう。

なかでも比較的早めに変化が表れやすいのは、肌のキメの改善、肌色のトーンアップ、ハリツヤ感、弾力感アップなど。一方で、毛穴の改善、小じわ、薄めのシミなどは少しずつ改善されるため、効果実感に時間がかかる傾向にあるようです。

なお、肌再生の研究によると、「誘発されたコラーゲンは長期間にわたって成熟するため、はっきりと効果が現れるのは約6～12ヶ月の期間を要する」とされています。(e.g., Aust et al. 2008,Fabbrocini et al. 2009, Fabbrocini et al. 2012)

美肌への道は短期的ではなく、少し長い目で取り組んでいただく必要がありますね。

鍼灸院でダーマローラー施術を受ける方は、まずは少なくとも3カ月継続して通うことをお勧めします。

ダーマローラー施術の注意点と副作用（副反応）

自宅でのセルフケアにも使えるくらいですから、ダーマローラーは比較的安全に使うことのできる医療機器です。

しかし、施術を受けるうえでやはり注意が必要なことはありますので、みていきましょう。

ダーマローラーは定期的な交換が必要

鍼灸院の施術で用いられるダーマローラー本体は、安全面や衛生上の理由から、使用開始から6カ月以内での交換が必要です。6カ月を超えて施術を継続される場合は、再度購入が必要ということになります。ダーマローラー本体は、施術を提供している鍼灸院で購入することが可能です。

また、施術で用いているダーマローラー本体を自宅へ持ち帰ることは、鍼灸院によって方針が異なりますが、持ち帰りＮＧとしている鍼灸院が多いようです。理由としては、自宅に持ち帰ると使用期限が3カ月に短縮されてしまうこと、また施術の日にダーマローラー本体を自宅に忘れてきてしまうと施術が出来ないという問題があるからです。

ダーマローラー施術の副反応

ダーマローラーで肌を刺激することで、一時的な反応として肌に赤みや発疹などが起きることがあります。

特に敏感肌や過敏肌、乾燥肌の方に起きやすいため、施術前のカウンセリングで肌の状態や体質をしっかりと確認し、初回の施術時には刺激を軽くするなど様子をみることが可能です。

これらの炎症反応は通常は数日で治まるものですが、3～4日経っても反応が治まらない場合、またはより悪化してしまう場合は、施術を受けた鍼灸院、または皮膚科医にご相談をお願いします。

アレルギー性皮膚炎やアトピーをお持ちの方、過敏肌の方は炎症反応が起きやすかったり、肌の状態によっては施術を控えたほうが良いため、必ず事前に鍼灸院にご相談をされてください。

施術当日のお化粧について

鍼灸院でダーマローラー施術を行う場合、通常、お化粧や日焼け止めを全て落とした状態で施術をします。

治療院でお化粧を落とすことは可能ですが、お化粧を落とした清潔なお肌の状態で来院されると安心です。

また、施術を受けた当日は、肌が敏感になっているため、リキッドタイプの化粧品や日焼け止めの使用は控えていただいたほうがよいでしょう。そして、施術後はしっかりと保湿を行い、極力メイクは薄くして紫外線を避けてお過ごしいただくことをお勧めします。

その意味でも、後ろに予定が無い日に来院されると安心ですね。

いかがでしたでしょうか。

本コラムでは、「鍼灸院や美容鍼サロンにてダーマローラー施術を受ける前に知っておきたいこと」をまとめてみました。

美容に詳しい鍼灸師の力を借りて、ダーマローラーを正しく継続して使用することで、皆様の理想とする抜群の美肌を手に入れてみませんか？

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岡本真理麻布ハリーク代表（国家資格鍼灸師）

日本メディカル美容鍼協会代表／日本美容皮膚科学会会員／シロノクリニック美容鍼監修／米国留学中に鍼灸に出会い、その神秘さに惹かれ、東洋医学を学ぶべく帰国。鍼灸師国家資格を取得後に渋谷の郷鍼療所にて研鑽を積み、ミッドタウンクリニック・ノアージュなどの医療機関との業務提携にて美容鍼灸施術に従事したのち、この時代に合った新たな鍼灸を確立し多くの人々の美と健康に貢献することを目指して、平成21年5月に麻布ハリークをオープン。

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