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カテゴリー : 美容鍼の副作用

副作用・内出血・痛み・失敗はあるの?美容鍼のデメリットまとめ

目次

美容鍼は、お肌や筋肉、またツボに刺激を与えることで、ご自身の自然治癒力を引き出して効果を出す美容法ですので、お薬の様な大きな副作用はありません。
ただ、自然治癒の過程で一時的に内出血が出る場合があることや、鍼を刺すときの刺激で、個人差はありますが痛みを感じる場合などがあります。
これらの内出血と鍼を刺す時の痛みは、鍼の太さや深さ、また鍼灸師の腕によっても変わってきます。ここでは、内出血がどうして起こるのか、もし出た場合はどうしたら良いのかをご説明していきます。また、美容鍼でよく使用されている鍼の太さにつても、美容鍼を受ける前に知っていただくことで安心して施術を受けることができると思います。

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1 美容鍼のデメリット

美容鍼による内出血のリスク

美容鍼は顔に鍼を刺すので、まれに鍼が毛細血管に当たることで皮膚の内側で出血が起こり、内出血になります。内出血がおこる頻度や、その大きさも個人差はありますが、施術をする鍼灸師の技術力によっても最小限にとどめることができます。また、使用する鍼の本数が多いほど内出血の出る確率は高まりますし、鍼が太く、深く入るほど内出血の大きさが大きくなる可能性があります。
しかしどんなに大きな内出血でも必ず消えます。通常は内出血が消えるのに約3~10日ほどかかります。太く深い血管にあたって出た大き目の内出血でも約3~4週間ほどで消えるでしょう。
このように、美容鍼では顔に鍼を刺す以上、内出血が起こる可能性を完全に防ぐことは難しいのですが、結婚式や写真撮影など、大切なイベントを控えている場合は、その旨を鍼灸師に相談すると、顔の目立つ部分を避けて鍼をするなど、効果を出しながら適切な判断をして施術をしてくれます。
この記事の後半でも、内出血ができた場合に自分でできる対処法もご紹介していますが、まずは担当の鍼灸師に相談することをお勧めします。

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内出血の発生頻度と消失期間の研究

美容鍼灸サロン麻布ハリークにて2018年に「内出血に関する調査」を実施しました。

(※この調査に協力して頂いた人:105人)

麻布ハリークで実施した内出血調査の結果(2018年実施)
内出血が出た人の割合 17% ※1
鍼1本あたりで内出血が出た割合 0.7% ※2
内出血が消えるのに一番長くかかった日数 10日間 ※3
内出血が消えるのに一番短く済んだ日数 3日間 ※4

まず、※1の結果は、調査を実施した合計人数のうち、17%の人に内出血が起こったというデータになります。100人が美容鍼を受けたら17人に内出血が起こるともいえますね。
次に、※2の結果は、鍼灸師が調査した人へ打った鍼の本数1本あたり、内出血が0.7%出たというデータになります。言い換えると、鍼灸師が鍼を1本打つと、内出血が出る可能性が0.7%増えるともいえます。1%に満たない微々たる数字ですが、大切な予定を控えていて内出血を絶対に出したくない方は、なるべく鍼の本数を少なくしてもらうのがベターだということになります。
最後に、※3と※4の結果は、内出血が起こってから消えるまでに最長10日間、最短で3日間かかったというデータです。消えるまでの平均的な日数でいうと約6日間でした。

内出血の大きさ

内出血は、鍼によって毛細血管が微小に傷ついたときに、血管から漏れた血液が、一時的に皮膚の下に残って起こる現象です。漏れた血液の量によって内出血の大きさが変わってきます。ほとんどの場合、数ミリ~1円玉大の大きさです。内出血が起こった直後にその箇所を強く圧迫することで大きくなるのを防ぐこともできます。

内出血が出やすいのはどんな人?

一般的に内出血が出来やすい人は、ワーファリンなどの血液をサラサラにするためのお薬を服用されている方、普段から身体にあざができやすい方、高齢の方などです。また、壊れた毛細血管の壁を修復する機能や、出血を止める血液凝固能が低い人は、内出血が消えるのに時間がかかる傾向があります。

特に出血性傾向のある基礎疾患をお持ちの方は、内出血消失まで1か月以上かかることが起こりえますので、必ず施術前に鍼灸師に伝えていただくことをお勧めします。

 

出血性傾向のある基礎疾患とは、以下のような疾患が挙げられます。

出血性傾向のある基礎疾患 (日本臨床検査医学会診断群別臨床検査のガイドライン2003より一部引用)
分類 主な疾患
血小板数の減少 薬剤性,再生不良性貧血,急性白血病, 発作性夜間ヘモグロビン尿症,巨赤芽球性貧血, 薬剤性,特発性血小板減少性紫斑病(ITP), 播種性血管内凝固症候群(DIC), 全身性エリテマトーデス(SLE), 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP), 溶血性尿毒症症候群, 脾腫をきたす各種疾患
血小板機能異常 血小板無力症,ストレージ・プール症候群, 放出機構異常症,Bernard-Soulier症候群, 薬剤性(出血傾向は希),肝硬変,腎不全
血管結合織異常 血管性紫斑病(アレルギー性紫斑病, Schönlein-Henoch または Henoch-Schönlein 紫斑病), 単純性紫斑,老人性紫斑
凝固因子の異常 血友病 A,血友病 B,von Willebrand 病, その他の凝固因子欠乏症, DIC, 肝硬変,激症肝炎,ビタミン K 欠乏, 薬剤性(抗菌薬,抗凝血薬)
線溶阻止因子の 異常 プラスミノゲンアクチベータインヒビター欠損症, α2-プラスミンインヒビター欠損症, 重症肝障害,急性前骨髄性白血病,前立腺癌, DIC

内出血を出さないための工夫とは

鍼灸師は、内出血を出さないために日々工夫して施術をしています。例えば、鍼を真っすぐ入れる技術や、鍼を抜くときに鍼を刺した方向に沿って真っすぐ抜く技術なども、内出血を防ぐために行っていることです。また、前述しましたが、できるだけ細い鍼を使うことで、毛細血管で傷つけてしまった時に漏れる血液の量が少なくなり内出血のリスクも減ると考えられます。

内出血が出た場合の対処法

実際に内出血が出来てしまったら、正しい対処法で早く消えるように工夫ができます。
内出血が出来た直後は、その部位に小さな炎症が起きているので保冷剤などでまず冷やしていきます。ほとんどの内出血は1日~2日で炎症が収まるので、その後は温めていくことで血行が促進され早く消していくことができます。温める方法としては、お湯に浸けておいたスプーンをその部位にあてたり、ホットタオルを電子レンジで作ってお顔全体にあてても良いでしょう。
内出血の色が残る数日間は、コンシーラーやファンデーションなどの化粧品でもある程度隠すことができます。
このように、内出血は正しく対処することで、長く残ることなく必ず消えるのものなで心配も少なくなると思います。

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美容鍼による痛み

ここまで内出血について説明してきましたが、もう一つ美容鍼を受けるのが初めてのほとんどの方が気になってらっしゃるのが、痛みがあるかどうかだと思います。

正直、100%まったく痛みがないとは言えませが、施術者の技能によって大きく左右され、訓練を積むことで、ほとんど何も感じないぐらいの刺激にすることもできます。

また、受ける側の体質や体調によっても痛みの感じ方が変わります。もともと痛みに強い方、弱い方では、美容鍼を受けられた時の鍼の痛みへの印象が違う様です。また、美容鍼を受け慣れていて普段は痛みを感じない方でも、寝不足、ストレス、生理前や生理中は普段より肌が敏感になっている傾向があります。

鍼の太さで痛みは変わるの?

鍼の痛みは、施術者の技術や、受ける側の体質と体調で左右されることが分かりましたが、鍼の太さは痛みと関係あるのでしょうか?
人間の肌にはもともと痛みを感じるための痛覚が全身にありますが、その痛覚を刺激することで、痛みとして脳が察知します。よって太い鍼の方が痛覚への刺激量は増えるので痛みも増すと考えられます。

めんげん反応

施術を受けた後の過ごし方について紹介します。

美容鍼を受けた後、疲労感・倦怠感や眠気を感じる方もいます。これらの症状は、美容鍼や鍼灸を初めて受ける方や、虚弱体質の方に起こりやすく、めんげん反応とも呼ばれています。めんげん反応とは、東洋医学の考え方で、症状が回復していく過程で、身体が治そうとする力が働いている時に起こる一時的な反応です。

施術後に体調の変化を感じたら、まずは施術者に相談し、ゆっくり過ごして睡眠をしっかり取りましょう。また、施術後は血流が良くなっているので、お酒の飲み過ぎに注意し、激しい運動も控えることをお勧めします。

美容鍼に失敗はあるの?

美容鍼はナチュラルな美容法ですので、美容整形外科手術のように、「元のお顔に戻らない」・「再度手術が必要になる」などの「失敗」はありません。

ただし、鍼灸師の技術レベルによって、「期待した効果が出ない」・「リフトアップの左右差が出てしまう」といった状態になることもありえます。 期待する効果を得るためには、技術力が高い鍼灸師が在籍するサロンを選ぶことが大切になります。

2 知っておけば安心!美容鍼Q&A

ここからは、美容鍼にまつわる素朴な疑問への答えや、知っておくと便利なミニ知識をQ&A方式で紹介していきますね!

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Q1)金属アレルギーがあるけど受けられるの?

A1)美容鍼の施術で金属アレルギーが起こるのは極めてまれです。ほとんどのお店で使われている使い捨ての鍼はステンレス製で、これらのステンレスはピアスでよく使われているチタンのようにアレルギーが出にくい金属です。また、鍼先をシリコンコーテイング処理されたステンレス鍼を使用することで、更に出にくくすることもできます。

鍼で重篤な金属アレルギーが起きる可能性は非常に低いので、ほとんど心配ありませんが、普段から肌がとても過敏でアレルギー反応が出やすい方は、施術前に鍼灸師にその旨お伝えされると良いでしょう。お店によっては、より金属アレルギーが起こりにくい鍼を使ったり、打つ本数を調整したりと対応してくれるところもあります。

Q2)妊娠中でも受けられるの?

A2)はい、妊娠中でも美容鍼を受けることができます。また、妊娠中のつわりや、足のむくみ、腰痛なども美容鍼と一緒に身体の鍼灸治療で改善することができます。
しかし、電気を流す美容鍼「パルス美容鍼」は妊娠中は禁忌とされていますので、施術を受けられる前にどのタイプの美容鍼かお店に確認し相談されることをお勧めします。

Q3)電気を流す鍼は安全なの?

A3)美容鍼では、より鍼の効果を出すために、鍼に微量の電気を流す低周波治療器を使用することがあり、「パルス美容鍼」とも呼ばれています。電気を使った施術を初めて受ける方は、「感電しないかな?」「痛くないかな?」などと不安に思われるかもしれませんが、その心配はありません。パルス美容鍼は、健康に害のない低周波の電気を通すことで、普段使わない深層部の筋肉を直接動かし、筋肉を緩めたり引き締めたりして、たるみなどの改善を目的とする施術です。実際に施術を受けた方の感想では、ピクッとした筋肉の動きを感じるだけで、心地よいと言われる方が多いです。ただ、妊娠中の方やペースメーカーを使用している方、顔面神経麻痺の方やその既往歴のある方はパルス美容鍼は受けられませんのでご注意ください。

Q4)生理中でも受けられるの?

A4)はい、美容鍼は生理中の方でも施術を受けることができます。美容鍼と身体への鍼治療を組み合わせることで、生理痛を緩和される効果も期待できます。また、生理不順やPMSにも定期的に施術を受けることで効果が見込めます。このような女性特有の悩みは、女性鍼灸師のいる美容鍼灸院のほうが相談しやすいかもしれませんね!

Q5)鍼は使い捨てなの?

A5)ほとんどのお店で使われている鍼は、ディスポーサブル鍼と呼ばれているステンレス製の使い捨てタイプで、密封され滅菌消毒されているものですので、衛生面の心配はありません。

まとめ

この記事では、美容鍼で起こる可能性がある副作用についてまとめてきました。また、美容鍼にまつわる素朴な疑問や、知っておくと便利なミニ知識をご紹介しましたが、美容鍼が初めての方でも安心していただき、美容鍼を受けることがワクワク楽しみになっていただけておりましたら幸いです。

参考URL

日本臨床検査医学会

https://www.jslm.org/books/guideline/40.pdf

岡本 真理 麻布ハリーク代表(国家資格鍼灸師)

日本メディカル美容鍼協会代表/日本美容皮膚科学会会員/シロノクリニック美容鍼監修/米国留学中に鍼灸に出会い、その神秘さに惹かれ、東洋医学を学ぶべく帰国。鍼灸師国家資格を取得後に渋谷の郷鍼療所にて研鑽を積み、ミッドタウンクリニック・ノアージュなどの医療機関との業務提携にて美容鍼灸施術に従事したのち、この時代に合った新たな鍼灸を確立し多くの人々の美と健康に貢献することを目指して、平成21年5月に麻布ハリークをオープン。

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